「ChatGPTに頼めばホームページも作れるらしい」「AIで数分でサイトが完成するって本当?」——最近、こうしたご質問をいただくことが増えました。
結論からお伝えすると、2026年現在、AIでホームページの「形」を作ることは十分可能です。質問に答えるだけでデザインと文章のたたき台が数分で出来上がるツールも登場しており、これは素直にすごい進化です。一方で、「形ができること」と「お店や会社の売上につながること」の間には、まだ埋まっていない差があります。その差がどこにあるのかを知っておくと、AIを使うにしても依頼するにしても、失敗がぐっと減ります。
この記事では、山形でホームページ制作を行う株式会社山のむこうが、AI作成ツールでできること・できないこと、自作する場合の落とし穴、費用と手間の現実的な比較を、制作会社の立場に偏らないよう正直に解説します。
先に要点|AIで「形」は作れる。差がつくのは中身と運用
- AIツールを使えば、専門知識がなくてもホームページの形は作れる(これは本当)
- ただし、文章の正確さ・写真・独自ドメイン・公開後の更新と集客は、AIだけでは完結しにくい
- AI自作が向いているのは「まず試したい」「費用を最小限にしたい」段階の方
- 「お店の顔として長く使うホームページ」が目的なら、総額と手間を比較してから決めるのがおすすめ
それでは、順に見ていきましょう。
2026年現在、AIでホームページはどこまで作れるか
ひとくちに「AIでホームページを作る」と言っても、実はいくつかのタイプがあります。まず全体像を整理します。
タイプ1|AI搭載のホームページ作成サービス
WixやJimdo、STUDIOといったホームページ作成サービスには、近年AI生成機能が搭載されています。業種や目的についての質問にいくつか答えると、AIがサイトの構成・デザイン・仮の文章までまとめて自動生成してくれる仕組みです。以前の「空のテンプレートを渡されて、あとは自分で頑張る」方式に比べると、最初の一歩のハードルは大きく下がりました。
タイプ2|対話型AIにコードを書いてもらう
ChatGPTやClaudeなどの対話型AIに「カフェのホームページのHTMLを書いて」と頼むと、実際にコードを生成してくれます。生成されたコードをサーバーに設置すれば、ホームページとして公開すること自体は可能です。ただしこの方法は、サーバー契約・ドメイン取得・ファイルのアップロード・修正のたびのコード編集といった作業が発生するため、実際には一定のITスキルがある方向けです。
タイプ3|AI特化型のサイト生成ツール
海外を中心に、サイト生成に特化したAIツールも次々に登場しています。スピード重視のものから、Webアプリまで作れる本格的なものまで幅広く、進化のスピードは非常に速い領域です。ただし日本語サポートが限定的なものもあり、小規模事業者の方が日常的に使うには、まだ様子を見たいところもあります。
いずれのタイプでも共通して言えるのは、「白紙から形を作る」工程はAIが大幅に短縮してくれるということです。ここは数年前と比べて本当に変わりました。
AI作成が向いているケース・向いていないケース
では、自分の場合はAIで作るべきなのでしょうか。向き不向きを整理します。
AI自作が向いているケース
- とにかく費用を最小限にしたい——開業直後で予算がない、まず名刺代わりの1ページがあればいい
- 試しに作ってみたい——ホームページがどんなものか、自分の事業がWebでどう見えるか体感したい
- 更新も自分でやる前提で、パソコン操作に抵抗がない
- 期間限定の告知ページなど、短期利用——凝った作り込みが不要なケース
こうした段階では、AIツールは有力な選択肢です。「まずAIで作ってみて、事業が軌道に乗ったら作り直す」という順番は、決して間違いではありません。
慎重に考えたいケース
- ホームページを「お店・会社の顔」として長く使いたい
- 検索やGoogleマップから新規のお客様を集めたい
- 採用や取引先からの信用にも使いたい
- 本業が忙しく、作成や更新に時間を割けない
この場合、AIで「形」ができた後の工程——正確な文章への直し、写真の用意、公開後の更新と集客——が本番になります。次の章で、その「後の工程」で実際につまずきやすいポイントを見ていきます。
AIで自作する場合に知っておきたい5つの落とし穴
先にお断りしておくと、これらは「AIがダメ」という話ではありません。どの落とし穴も、事前に知っていれば対処できるものばかりです。
① 文章がもっともらしいが、事実と違うことがある
AIが生成する文章は自然で読みやすい反面、営業時間・所在地・サービス内容などをそれらしく「創作」してしまうことがあります。生成された文章は必ず全文を自分の目で確認し、事実に置き換える作業が必要です。また、AIの文章はどの店にも当てはまる一般的な表現になりやすいため、そのまま使うと同業他社のサイトと似た内容になりがちです。あなたのお店にしかない強みは、結局のところ人間が言葉にする必要があります。
② 写真だけはAIが用意してくれない
ホームページの印象を最も左右するのは、実は文章よりも写真です。AIが挿入するのは汎用のイメージ素材やAI生成画像で、あなたのお店の外観・商品・スタッフの写真は当然ながら入っていません。「形はできたが、写真を差し替えたら急に素人っぽくなった」「そもそも載せられる写真がない」というのは、自作で最もよくあるつまずきです。原稿や写真の準備についてはホームページの原稿と写真は誰が用意する?でも詳しく解説しています。
③ 無料プランのまま「お店の顔」にしてしまう
多くのAIツールには無料プランがありますが、無料のままだと広告が表示されたり、独自ドメイン(あなたのお店の名前のURL)が使えなかったりするのが一般的です。名刺やチラシに載せる正式なホームページとして使うなら、有料プランへの移行が事実上必要になり、月々の費用が発生します。無料でどこまでできるかはホームページは無料で作れる?作り方と無料の限界を正直に解説にまとめています。
④ 「作った後」が一人だと止まりやすい
ホームページは公開がゴールではなく、営業時間の変更、新メニューの追加、お知らせの掲載といった更新が続きます。自作の場合、この更新作業が本業の忙しさに押されて止まり、「最終更新が2年前」のサイトになってしまうことが少なくありません。情報が古いホームページは、お客様の信頼をかえって下げてしまうこともあります。
⑤ 公開しただけでは検索に出てこない
これはAIに限らず自作全般に言えることですが、ホームページは公開しただけでは検索結果の上位には表示されません。ページごとのタイトル設定、Googleへの登録、Googleマップとの連携(MEO)といった集客の設定は、ツールが自動でやってくれる範囲に限りがあります。せっかく作ったのに誰にも見られない、というのが一番もったいないパターンです。Web集客の始め方は山形の小さなお店のWeb集客、何から始める?で優先順位を解説しています。
なお、「作る」側だけでなく「見られる」側でもAIの影響は進んでいます。検索結果にAIの要約が表示される時代に、ホームページの情報が正確で具体的であることの重要性はむしろ増しています。この点は検索にAIの要約が出る時代、ホームページは必要?で詳しく解説しています。
費用と手間の現実比較|AI自作・作成サービス・制作会社
ここまでの内容を、費用と手間の面から一覧にしてみます。
| AIツールで自作 | 作成サービス(有料プラン) | 制作会社に依頼 |
|---|---|---|---|
初期費用 | 0円〜 | 0円〜数万円程度 | 会社により幅が大きい(当社は12万円) |
月々の費用 | 無料〜(広告表示・機能制限あり) | プランにより月数百円〜数千円 | 会社により様々(当社は月額5,000円・税別) |
形ができるまで | 最短数分〜数時間 | 数時間〜数日 | 通常2〜4週間程度 |
文章・写真の用意 | 自分で確認・差し替え | 自分で用意 | 会社によっては制作側が用意 |
公開後の更新 | 自分で対応 | 自分で対応 | 依頼できる(範囲は要確認) |
向いている人 | まず試したい・費用最優先 | 自分で運用できる人 | 本業に集中したい人 |
※料金やプラン内容は変わることがあります(2026年9月執筆時点)。各サービスの最新情報は公式サイトでご確認ください。
ポイントは、「初期費用の安さ」だけでなく「自分の時間がどれだけかかるか」を含めて比べることです。自作は費用が安い代わりに、文章の確認・写真の用意・更新・集客設定をすべて自分の時間で賄うことになります。時給換算で考えると、本業が忙しい方ほど「安くなかった」となりやすいのが実情です。自作と依頼の判断基準はホームページは自作と依頼どっちがいい?費用と時間で正直に比較でさらに詳しく扱っています。
「まず形を見てみたい」ならAI以外の方法もあります
AIツールがこれだけ支持されている理由のひとつは、「契約や勉強をする前に、まず完成形を見てみたい」というニーズに応えているからだと思います。この気持ちは本当によく分かります。ホームページは形を見ないうちにお金を払うのが不安なものです。
ちなみに当社(株式会社山のむこう)では、その不安に別のかたちでお応えしています。ご契約前に、プロトタイプ(仮デザイン)を無料でご確認いただけます。ヒアリングした内容をもとに、文章や画像も当社側で作成して組み込んだ状態でお見せするので、AIの下書きを自分で直していく代わりに、印刷したものに赤ペンで修正指示を書いていただくだけで完成に近づいていきます。「AIで作ってみたけれど、ここから先が進まない」という段階の方のご相談も歓迎です。契約前にデザインを確認する方法はホームページ制作を頼む前にデザインを見せてもらえる?契約前確認の3パターンで比較しています。
よくある質問
Q. AIで作ったホームページは検索で不利になりますか?
A. 「AIで作ったから」という理由だけで検索順位が下がることはないと考えてよいでしょう。ただし、AI生成の文章をそのまま使うと他のサイトと似た一般的な内容になりやすく、結果として検索で埋もれやすくなる傾向はあります。あなたのお店にしかない情報(実際のサービス内容、こだわり、地域性)を自分の言葉で加えることが、検索対策としても一番効きます。
Q. ChatGPTだけでホームページを完成させられますか?
A. コードの生成はできますが、公開にはサーバーやドメインの契約・設定が別途必要で、修正のたびにコードを触ることになります。ITに慣れている方なら可能ですが、そうでない方には、公開までの仕組みが一体になったホームページ作成サービスのAI機能を使うほうが現実的です。
Q. AIで自作した後、途中から制作会社にお願いすることはできますか?
A. 可能です。実際、「まず自作してみて、限界を感じたら依頼する」という順番の方は珍しくありません。自作で作った文章や構成の検討は無駄にならず、制作会社に要望を伝える材料としてむしろ役立ちます。当社でも、現在のサイトを公開したまま裏側で新しいサイトを制作し、完成後に切り替える進め方に対応しています。
Q. 制作会社に依頼すると費用はいくらぐらいかかりますか?
A. 制作会社や内容によって数万円〜100万円以上まで幅があります。金額の内訳と相場観、見積もりの見方は山形でホームページ制作を依頼したらいくら?費用相場と内訳をやさしく解説で詳しくまとめていますので、比較検討の際にご覧ください。
まとめ|AIは「形」の味方。目的に合わせて使い分けを
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 2026年現在、AIツールでホームページの「形」を作ることは十分可能。まず試したい方には良い選択肢
- ただし、文章の事実確認・写真の用意・独自ドメイン・公開後の更新と集客は、AIの外側にある工程
- 費用は「お金」だけでなく「自分の時間」を含めて比較するのが失敗しないコツ
- 「お店の顔として長く使い、集客につなげたい」なら、制作会社への依頼も含めて検討を
AIで作るにせよ、依頼するにせよ、大切なのは「作ること」ではなく「作った後にお客様が増えること」です。山のむこうでは、ご契約前のプロトタイプ無料確認で完成イメージを見てから判断いただけますので、「AIと迷っている」段階でもお気軽にご相談ください。