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【ホームページ効果試算】旅館・民宿は年5組の直接予約で元が取れる?粗利から計算してみた

Web制作・集客のヒント
NaN年NaN月NaN日
ホームページ制作
旅館
費用対効果
集客
山形県

「じゃらんや楽天トラベルからの予約が中心だから、うちみたいな小さな宿に公式ホームページは必要ないのでは」「作ったとして、かけたお金に見合う予約が入るのだろうか」

旅館・民宿を営む方から、こうした声をよく伺います。結論から言うと、モデルケースの試算では、1泊2食15,000円クラスの宿なら年5組の直接予約でホームページ代は回収できる計算になります。しかも宿泊業には他の業種にない特徴があります。新しいお客様を呼ぶだけでなく、いまOTA(予約サイト)経由で入っている予約が公式サイト経由に置き換わるだけでも、手数料の分だけ手元に残るお金が増えるのです。

この記事では、山形でホームページ制作を行う株式会社山のむこうが、旅館・民宿のホームページの損益分岐を「新規のお客様」と「OTAからの置き換え」の2つの試算で具体的に計算し、自分の宿の数字で計算できる式まで紹介します。

この記事の要点

  • ホームページの費用はモデルケースで3年総額30万円=年10万円として試算する
  • 試算①新規予約:1泊2食15,000円の旅館なら年5組(2〜3か月に1組)、8,000円クラスの民宿なら年9組(月1組弱)の新規予約で回収できる
  • 試算②OTA置き換え:OTA経由の予約が公式サイト経由に変わると、1組あたり数千円の手数料が浮く。月1組の置き換え+新規年3組の組み合わせでもほぼ回収できる
  • OTAをやめる必要はない。OTAで見つけてもらい、公式サイトで選んでもらう「併用」が現実的な形

前提となる費用|ホームページにかかるお金を整理する

試算の前に、かかる費用をはっきりさせておきましょう。ホームページの費用は「最初に払う制作費」と「毎月かかる維持費」の2階建てです。維持費の中身についてはホームページの維持費は何に払ってる?内訳と相場をやさしく解説で詳しく説明しています。

この記事では、当社(山のむこう)の料金プランである初期費用12万円・月額5,000円(税別)をモデルケースとして使います。3年間使った場合の総額は次のとおりです。

項目

金額

初期費用

120,000円

月額費用(5,000円×36か月)

180,000円

3年間の総額

300,000円

1年あたり

100,000円

つまり「年間10万円ぶんの粗利を、ホームページ経由の予約で生み出せれば元が取れる」ことになります。ここから先は、この年10万円をどう埋めるかの計算です。

試算①新規のお客様|何組の予約で年10万円に届くか

まず、ホームページを見て新しく予約してくれるお客様だけで回収するパターンを計算します。

モデルケースの前提

  • 2名1組・1泊2食付きでの宿泊を想定
  • 変動費率(食材・リネン・アメニティなどお客様1組ごとに増える費用)を売上の30%と仮定。つまり粗利率70%
  • 人件費や建物の費用は「お客様が1組増えても変わらない固定費」なので、この試算では粗利側に含めます

この前提で、料金帯別に「年10万円の粗利に必要な組数」を計算すると次のようになります。

1人あたり料金(1泊2食)

2名1組の売上

1組の粗利(70%)

回収に必要な組数

8,000円(民宿クラス)

16,000円

11,200円

年9組(月1組弱)

15,000円(温泉旅館クラス)

30,000円

21,000円

年5組(2〜3か月に1組)

25,000円(高価格帯)

50,000円

35,000円

年3組(4か月に1組)

宿泊業は1組あたりの単価が高いため、必要な組数はかなり少なくて済みます。2〜3か月に1組、公式サイトを見て予約してくれるご夫婦やカップルがいれば回収できる計算です。3〜4人のご家族やグループなら、必要な組数はさらに減ります。

気に入って翌年も来てくれる常連さんになれば、その1組の価値は毎年積み上がっていきます。この「1組の重み」は、当社が実際に運営しているカフェの試算記事カフェは3日に1人の新規客で元が取れる?実データで検証してみたと比べても際立っています。カフェは客単価が小さいぶん「3日に1人」が必要でしたが、旅館は「2〜3か月に1組」で同じ金額に届くのです。

試算②OTAからの置き換え|手数料が浮く効果を計算する

ここからが旅館・民宿ならではの話です。他の業種の試算にはなかった、「すでにあるOTA予約が公式サイト経由に置き換わる効果」を計算します。

じゃらんnetや楽天トラベルなどの国内OTAでは、予約に対して基本8〜10%程度の送客手数料がかかるのが一般的です。ポイント原資の負担などを含めると、実質の負担率はさらに上がるケースもあります(※2026年7月執筆時点。手数料はプランや契約により異なるため、正確な数字はご自身の契約内容をご確認ください)。

ここでは控えめに実質10%として計算します。1泊2食15,000円×2名=30,000円の予約なら、OTA経由では約3,000円が手数料として引かれます。同じお客様が公式サイトを見て電話やフォームで直接予約してくれれば、この3,000円がまるごと手元に残ります

置き換えのペース

浮く手数料(年間)

月1組(年12組)

約36,000円

月2組(年24組)

約72,000円

月3組(年36組)

約108,000円

置き換えだけで年10万円に届かせるには月3組が必要で、これは少しハードルが高く感じるかもしれません。ただ、実際には「新規」と「置き換え」は同時に起こります。たとえば次の組み合わせでも、ほぼ回収ラインに届きます。

  • 新規の直接予約:年3組 → 粗利 63,000円
  • OTAからの置き換え:月1組 → 手数料 約36,000円が浮く
  • 合計:約99,000円 ≒ 年間費用10万円をほぼ回収

「4か月に1組の新規」と「月1組の置き換え」。すでにOTA経由で毎月コンスタントに予約が入っている宿なら、決して非現実的な数字ではないはずです。

なぜ置き換えが起こるのか|旅館・民宿のホームページ3つの役割

① 指名検索の受け皿になる

OTAや旅行雑誌、SNSで宿を見つけた人の多くは、予約を決める前に宿の名前で検索します。このとき公式サイトがあれば、OTAの規格化されたページには載せきれない料理のこだわり、お風呂、館内の雰囲気、周辺の観光情報をじっくり伝えられます。ここで「この宿にしよう」と決めた人が公式サイトの案内から直接予約してくれれば、それが置き換えです。逆に公式サイトがないと、比較検討の途中で情報不足のまま他の宿に流れてしまうこともあります。

観光で訪れる人が検索でお店を選ぶ流れは、当社が山形県南陽市で運営するカフェの実データでも確認できています。詳しくは山形の小さなカフェにホームページで月700人が訪れる理由をご覧ください。

② 直接予約の窓口になる

「直接予約を受けるには予約システムが必要では」と思われるかもしれませんが、最初は電話番号と問い合わせフォームだけで十分です。公式サイトに「お電話でのご予約が最もお得です」と一言添えるだけでも、直接予約への導線になります。小さな宿ほど、電話でお客様の要望(食事のアレルギー対応、到着時間、記念日のお祝いなど)を直接聞けることが強みにもなります。

③ 正確な最新情報を自分の言葉で発信できる

料金の改定、冬季の休業、日帰り入浴の受付時間、送迎の有無。こうした情報が古いままネット上に残っていると、電話での確認対応が増えたり、行き違いでお客様をがっかりさせたりします。公式サイトは自分たちで内容を決められる唯一の場所です。当社の月額プランには更新対応が含まれているため、「載せたい情報が変わったのに直せない」という状態を避けられます。

自分の宿の数字で計算してみる

ここまでの試算はあくまでモデルケースです。次の式に自分の宿の数字を入れれば、そのまま損益分岐が計算できます。

【新規予約での回収】
必要な組数(年) = 年間費用 ÷(1組の平均売上 × 粗利率)

【OTA置き換えでの回収】
必要な置き換え組数(年) = 年間費用 ÷(1組の平均売上 × OTA実質手数料率)

計算のためにご用意いただく数字は3つだけです。

  • 1組の平均売上:直近の予約から「1組あたりいくらか」をざっくり出す(人数×単価)
  • 粗利率:売上から食材費・リネン・アメニティなど「1組増えるごとに増える費用」を引いた割合。分からなければ70%で概算
  • OTAの実質手数料率:管理画面の明細で、送客手数料+ポイント負担の合計が売上の何%かを確認

この計算は、制作をご相談いただく際に当社が一緒に行うこともできます。数字を眺めながら「そもそもホームページを作るべきか」からご相談ください。作らないほうがよいと判断できる場合は、その理由も正直にお伝えします。

よくある質問

Q. 旅館・民宿のホームページ制作費用はいくらかかりますか?

A. 依頼先によって幅がありますが、地域の制作会社なら初期20万〜50万円程度が一つの目安です。当社は初期12万円・月額5,000円(税別)で、サーバー・ドメイン・SSL・月次アクセスレポートまで含まれます。相場の全体像は山形でホームページ制作を依頼したらいくら?費用相場と内訳をやさしく解説にまとめています。

Q. OTAをやめて公式サイトだけにしたほうがよいのでしょうか?

A. やめる必要はありません。OTAは新しいお客様と出会うための強力な窓口で、手数料はそのための広告費と考えられます。おすすめは併用です。OTAで初めて来てくれたお客様に、チェックアウト時に「次回は公式サイトからのご予約がお得です」と伝える。この小さな積み重ねが、試算②の置き換えを生みます。

Q. 予約システムを入れないと直接予約は受けられませんか?

A. 電話と問い合わせフォームがあれば直接予約は受けられます。まずはこの形で始めて、直接予約が増えてきた段階で予約システムの導入を検討する、という順番で十分です。設備投資を先行させる必要はありません。

Q. 写真や文章は自分で用意しないとダメですか?

A. 当社の場合、ヒアリングした内容をもとに文章や画像も当社側で作成して組み込みます。お客様にしていただくのは、印刷したプロトタイプ(仮デザイン)に赤ペンで修正指示を書き込むことだけ。繁忙期で手が回らない宿の方でも、負担なく進められる形にしています。

まとめ|「年5組」と「月1組の置き換え」から考える

旅館・民宿のホームページの費用対効果を、2つの試算で整理しました。

  • 新規予約だけなら:1泊2食15,000円クラスで年5組が回収ライン
  • 組み合わせなら:新規年3組+OTA置き換え月1組でもほぼ回収
  • 宿泊業は1組の単価が高く、OTA手数料の置き換え効果もあるため、ホームページの元が取りやすい業種のひとつ

当社では、ご契約前にプロトタイプ(仮デザイン)を無料でご確認いただけます。ご自身の宿のホームページが実際にどんな姿になるのかを見てから、この記事の計算式とあわせて導入を判断していただけます。まずはお気軽にご相談ください。

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