「ホームページを作りたいけど、補助金って使えないのかな?」
山形県内の事業者さまからのご相談で、よくいただく質問です。結論からお伝えすると、ホームページ制作費は「小規模事業者持続化補助金」の対象になります。ただし、ウェブサイトの経費には独特のルールがあり、それを知っているかどうかで、受け取れる金額も手間も大きく変わります。
この記事では、山形でホームページ制作を行う私たち株式会社山のむこうが、制度の仕組みと注意点、そして実質負担を最小限に抑える組み合わせ方を、具体的な試算付きで解説します。
※補助金の制度内容・公募スケジュールは変更されることがあります。この記事は2026年7月執筆時点の情報です。申請の際は必ず最新の公募要領をご確認ください。
ポイントは「他の販路開拓とセット」+「ホームページ費用はコンパクトに」
詳しい解説に入る前に、この記事の要点を整理しておきます。
- ホームページ制作費は、持続化補助金の「ウェブサイト関連費」として補助対象(補助率2/3)
- ただしウェブサイト関連費だけでの申請はできず、チラシや設備など他の経費と組み合わせる必要がある
- さらに、ウェブサイト関連費に充てられる補助は補助金総額の1/4までという上限がある
- この「1/4ルール」のもとでは、ホームページ費用を抑えるほど満額の補助を受けやすくなる
つまり、チラシ・看板・設備投資などの販路開拓とセットで申請し、ホームページには必要十分な低コストのプランを選ぶ——これが持続化補助金を無駄なく使うコツです。順番に見ていきましょう。
小規模事業者持続化補助金とは
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者(商業・サービス業なら従業員5人以下、製造業などは20人以下が目安)の販路開拓の取り組みを支援する国の補助金です。個人事業主も対象になります。
- 補助率:対象経費の2/3
- 補助上限:通常枠で50万円(インボイス特例や賃金引上げ特例などの要件を満たすと上乗せあり)
- 対象経費:チラシなどの広報費、機械装置等費、ウェブサイト関連費、展示会出展費 など
ホームページ制作費は、このうち「ウェブサイト関連費」に該当します。ここで押さえておきたいのが、次の2つのルールです。
申請前に知っておきたい「ウェブサイト関連費」2つのルール
ルール1|ウェブサイト関連費だけでは申請できない
持続化補助金は、ウェブサイト関連費単独での申請が認められていません。必ずチラシ制作(広報費)や設備導入(機械装置等費)など、他の経費と組み合わせた事業計画にする必要があります。
逆に言えば、「新メニューのチラシを配りたい」「店舗の設備を新しくしたい」といった計画がすでにある方にとっては、ホームページを同じ計画に組み込むよい機会です。チラシを見た方が検索したときの受け皿としてホームページを用意する、という流れは事業計画としても筋が通ります。
ルール2|ウェブサイト関連費は補助金総額の1/4まで
もうひとつ、ウェブサイト関連費として受け取れる補助額には、補助金総額の1/4(最大50万円)までという上限があります。たとえば補助金総額32万円の計画なら、ホームページに充てられる補助は8万円まで。ここで効いてくるのが「ホームページにいくらかけるか」です。次の試算をご覧ください。
【試算】ホームページ費用が安いほど、補助金は効率よく使える
「1/4ルール」には面白い性質があります。高額なホームページほど補助が頭打ちになり、低価格なホームページほど補助率2/3を満額使いやすいのです。2つのケースで比べてみましょう。
ケースA|12万円のホームページ+チラシ・設備36万円の計画
経費項目 | 事業費 | 補助額(2/3) | 実質負担 |
|---|---|---|---|
ホームページ制作(ウェブサイト関連費) | 12万円 | 8万円 | 4万円 |
チラシ・看板・設備など(例) | 36万円 | 24万円 | 12万円 |
合計 | 48万円 | 32万円 | 16万円 |
ホームページの補助8万円は、補助金総額32万円のちょうど1/4以内。上限に引っかからず、補助率2/3を満額使えて、ホームページの実質負担は4万円になります。
ケースB|60万円のホームページを補助金で作ろうとすると
一方、たとえば60万円のホームページの場合はどうでしょうか。通常枠の補助上限は50万円なので、ウェブサイト関連費に充てられるのは最大でもその1/4=12.5万円。60万円のうち補助されるのは12.5万円が天井で、実質負担は47.5万円。名目上は「補助率2/3」でも、実際には2割ほどしか補助されない計算です。しかもこの12.5万円を受け取るには、ホームページ以外に相応の経費を積んだ大きな計画が必要になります。
まとめると、持続化補助金でホームページを作るなら、制作費はコンパクトに抑えて満額の補助を受け、限りある補助枠はチラシや設備など他の販路開拓に回すのが効率的です。ホームページの規模は、最初から大きく作り込むより、まず必要十分な形で公開して育てていく方が、補助金の枠組みとも相性がよいのです。
スケジュールの注意点:交付決定前の発注はNG
補助金を使う場合は、時間の見積もりも大切です。おおまかな流れは次のとおりです。
- GビズIDプライムの取得(電子申請に必要。取得に数週間かかる場合あり)
- 経営計画書・補助事業計画書の作成(審査の中心。商工会議所・商工会のサポートを無料で受けられます)
- 商工会議所・商工会での確認(事業支援計画書を発行してもらう。受付は公募締切の約1週間前まで)
- 電子申請 → 審査 → 採択発表(採択率は例年6〜7割程度)
- 交付決定後に発注・制作(交付決定前に発注・契約したものは補助対象外になるので要注意)
- 実績報告 → 検査 → 入金(補助金は後払い。いったん全額を立て替えます)
申請から入金まで半年前後かかることも珍しくありません。繁忙期やイベントに向けて計画的に進められる方に向いた制度です。逆に「1〜2か月以内に公開したい」という場合は、補助金を待たずに作る方が合理的でしょう。制作費が10万円台であれば、補助金なしでも大きな負担にはなりにくいはずです。
補助金を使う?使わない?判断の目安
補助金とあわせるのがおすすめのケース
- チラシ・看板・設備投資・展示会出展など、ホームページ以外の販路開拓の計画(または構想)がある
- 公開時期に余裕がある(半年程度のスケジュールを組める)
- 商工会議所・商工会のサポートを受けながら、事業計画をじっくり作りたい
補助金を待たずに作るのがおすすめのケース
- 作りたいのはホームページだけ(単独申請ができないため)
- 1〜2か月以内に公開したい
- 制作費が10〜20万円程度で、半年待つ時間の方がもったいない
どちらのルートを選ぶ場合も、制作会社選びのポイントは共通です。山形のホームページ制作会社の選び方|失敗しない7つのチェックポイントもあわせてご覧ください。
山形県・市町村の独自支援もチェック
国の持続化補助金のほかに、山形県や各市町村が独自に小規模事業者向けの支援制度(販路開拓やデジタル化の補助など)を設けている場合があります。内容や募集時期は自治体・年度によって異なるため、お住まいの市町村の商工担当窓口や、地元の商工会議所・商工会に一度問い合わせてみることをおすすめします。国の補助金より手続きが簡単で、小回りが利くケースもあります。
よくある質問
Q. 会社案内だけのホームページでも補助対象になりますか?
A. 持続化補助金の目的は「販路開拓」です。単なる会社紹介ではなく、新規顧客の獲得や売上につながる取り組みであることを事業計画で示す必要があります。「地域名+業種」での検索から新規のお客様を呼び込む集客サイト、といった位置づけにするのがポイントです。詳細は公募要領と商工会議所・商工会でご確認ください。
Q. 採択される前に制作を始めてもいいですか?
A. いけません。交付決定前に発注・契約・支払いをした経費は補助対象外になります。制作の開始は交付決定後です。なお当社では、ご契約前にプロトタイプ(仮デザイン)を無料でご確認いただけるため、審査を待つ間に完成イメージを固めておき、交付決定後すぐに発注・短期間で公開、という進め方が可能です。
Q. 補助金申請用の見積書は出してもらえますか?
A. はい、対応しています。申請書類には経費の根拠となる見積書が必要になるため、補助金の利用をご検討中の方はお気軽にお申し付けください。
Q. 補助金を使わない場合、ホームページ制作の費用はどのくらいですか?
A. 山形県内の相場や料金体系の見方は山形県のホームページ制作費用相場にまとめています。当社の場合は初期費用12万円・月額5,000円(税別・サーバー/ドメイン/SSL込み)です。
まとめ|ホームページ費用を抑えることが、補助金活用のコツ
最後に、要点をもう一度。
- ホームページ制作費は持続化補助金の対象(補助率2/3)。ただし単独申請は不可で、補助は総額の1/4まで
- 1/4ルールのもとでは、ホームページ費用を抑えるほど満額補助を受けやすい。12万円のホームページなら実質負担4万円というケースも
- チラシや設備投資などの計画とセットで申請するのが効率的。急ぎの場合は、補助金を待たずに作る判断も
山のむこうでは、初期費用12万円・月額5,000円(税別)でホームページを制作しています。補助金申請用のお見積書の発行や、審査を待つ間のプロトタイプ確認にも対応していますので、「補助金と組み合わせられるか相談したい」という段階でも、お気軽にご相談ください。